姫は自由に生きている



多分長い時間外でずっと私の事を待っていたんだろうね


面子達が何事かと様子を伺ってるし、右京がずっと外に居るから緊張やらなにやらで少しだけ居心地が悪そうだ


大股で車を降りた私の元にやってきた右京


「恋…」


「大丈夫だったでしょ?」


「…あぁ」


大きな番犬 右京は相当私が恵と話してて倒れないか心配してたらしくあまり元気がない


「右京」


「ん?」


ちょいちょい、と少し屈んでもらって右京のセットされた髪の毛を撫でる


「大丈夫だよ。心配かけてごめんね?」


「……大丈夫ならいい。恵」


ほら、番犬 右京の機嫌は治った


「なに?」


「恋が途中で俺と電話を繋げてた事に気付かなかった時点でお前に勝ち目はねえよ」


「え!?いつの間にっ…?」


「ごめんね恵、じゃないと右京が心配するから、ね?」


隣の右京を見上げれば返事の代わりに私の頭をポンポンと撫でた


「はぁ…俺の完敗です。2人きりならなにか話してくれると思ったんですけどね」



「まぁ、1つだけ言えるとするなら

右京の発言は私の発言、私の発言は右京の発言

ってことだよ。だから"今聞く"のは無駄ってことかな」



「"今"は、ですね…」


きっと、様子を伺っている面子達にまではさすがにこの距離だと聞こえないだろう


敢えて言った、"今聞いても話せない"

恵ならきっとなんとなく察するだろう



「そういうこと…ってうわあ!?」


「いつまで話してんだ遅え。」


待つのが飽きた右京は私をいきなり肩に担ぐとスタスタと倉庫に入って総長室まで運んでいった