車を運転している琳は、真っ直ぐ向いたまま私に話しかける
「なあ恋」
「なに?」
「右京と本当に付き合ってねえんだよな?」
「当たり前じゃん」
「そういう対象でもねえのか?」
「よく分かんない…」
シスコンなのに、シスコンのくせに、こうやって聞いてくるのはズルい
「右京と居て楽しいか?」
「楽しいよ」
「右京と2人でずっと居て、なにも思わねえのか?」
「そりゃドキドキくらいはするけど…」
「それで気づいてないお前が不思議で仕方ねえよ…」
「なんのこと?」
「なんでもねえ。自分で気づかないと意味ねえからな。」
「は?」
「もう少しで恋の好きなケーキ屋さん通るけど寄るか?」
「寄る!!」
「はいはい。お姫様」
「辞めてよそのあだ名」
「何年経っても恋は俺のお姫様なんだよ」
「きっも」
さっきまで真剣な顔してたと思ったらすぐにこれだ
こんなキザな寒いセリフをよくも妹に言えるよな…
我が兄ながら残念だ。うん。
そりゃいつまで経っても彼女も出来ないよな
「おまっ…!ケーキなしにすんぞ!!」
「無理ですー!今更撤回は許しませんー!」
「んだとー!!せっかくかっこよく決めたのに!」
「イマドキないわ寒いわ」
「お兄ちゃん泣いちゃう……」
なんて言いながらもきちんとケーキ屋さんの駐車場に車を停めた琳
「ケーキなににしよっかなー」
「自腹な」
「は!?嫌だよ!!」
「お兄様に向かって悪口言った罰だ」
ふんっ、とドヤ顔をして車を先に降りてった琳の後を追うように私も車から降りる

