姫は自由に生きている



その言葉に過剰に反応した恋が、突然しゃがみこんで過呼吸を起こした


俺は視界に入った袋を手にとって恋の口に当てて落ち着かせる


恋が過呼吸を起こすのも初めてではない。


落ち着かせて眠らせて、何十回やっても毎回胸が痛むし苦しくなる


幸いにもこの病室には面子達以外に入院している人が居ない


全員恋の突然の過呼吸に本気で心配しているも、剣達は明らかに慣れた手つきの俺を探るような目で見ていた


「最近ストレスを溜めすぎてたせいだ。驚かせて悪かった。」



俺は剣達が口を開く前に、眠っている恋を抱き抱えて病室を出た。


全員で車で来たから俺が乗って勝手に帰るわけには行かないから、病院のロータリーに停まっていたタクシーに乗り込んだ


行き先はもちろん俺の家




苦しそうに眉間に皺を寄せて唸りながら俺の膝で眠っている恋は、きっと"あの人"を思い出している



『俺はたとえ死んだとしても、恋のことを守ってみせる』



俺の他にもう1人、命をかけて恋を守ることを誓ったあの人のことをーーーーーーー