姫は自由に生きている


剣に手を引かれて一緒に幹部室を出て車に乗り込んだ


右京は既に乗っていて、誰かと電話をしている。
会話の内容からして多分琳だと思う



「あぁ。ーーー動き出したので間違いない。ーーーーとりあえず様子を聞いてくる。ーーーーそろそろだ。ーーーじゃあ。」


「琳?」


「あぁ。」


電話を終えた右京に聞くと、やっぱり琳で間違ってなかった。


車はいつも通り静かに発進する


ピリピリした車内の空気は、さすがに仕方ないことだ


だって、みんなの気持ちが手に取るように分かる


最近抗争も滅多になくなって、全国No. 1の希龍に闇討ちするなんて奴らも居なかった


きっとみんなが幹部に就任して以来の危機。


恵が焦った様子でパソコンでハッキングしてるのも、剣が貧乏ゆすりをしているのも、新が眉間に皺を寄せてソワソワしてるのも、仕方がないんだ。



でも、右京は違う

今回の敵が誰なのかなんて調べるまでもなく分かってるからーーーーー


こんなにも冷静で落ち着いている


そして、私を不安にさせないために隣で手を握ってくれてるのも昔から変わらない


「右京…」


「必ず俺が守る。安心しろ」


「……うん」


ごめんねみんな


私のせいで、また多くの人が傷つく


もう、誰も傷つく姿なんて見たくないのに




『れ、ん……お、れ…ちゃんとまも、ったよ……』



そうでしょ?ーーー。