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「あーあ。こいつら復活しやがったのか」
男は1人、部屋でつまらなそうにパソコンを弄っていた
1台目のパソコンには、どこか倉庫の一室
2台目のパソコンには、男が狂おしいほどの愛を長年向ける少女の部屋
「まあいい。どうせ動くのはこいつらじゃない」
復活したところでこいつらが費やす時間なんてほぼゼロなことを男は分かっていた
「ーーーやっぱ高町右京の周りから潰してくか」
昔から"俺のモノ"にベッタリくっついている邪魔な害虫
伝説だと謳われる奴らが復活したところでなにも出来ないのが目に見えている
ただ、杉咲琳だけは要注意だ
男は杉咲琳につけられた右腕にある昔の古傷が疼いた
「恋、寂しい思いをさせてごめんね。
今から害虫を消しに行くから、もう少しだけ待っててね。大丈夫。すぐに迎えに行くさ」
男は光のない濁った眼でパソコンに映る少女を見つめながら呟いた
"ゲームスタート"
高町右京が守りきるか、俺が取り戻すか
「恋は俺のモノだーーーーー」