姫は自由に生きている



全員にお茶を出したところで、俺は話を切り出した


「5代目が復活した理由を聞いてもいいですか?」


剣は困惑気味、新は興奮状態、右京はいつも通り無表情でなにを考えているのか分からない


よって俺が話を聞くしかない


「理由か〜」

「理由ね〜」

「どーしよっかな〜」

「あまり後輩を困らすんじゃねえよお前ら」



ゆるく返事をするのは、琳さんと圭介さんと雅さん


……新と剣が3人いるみたいだ


壮太さんは3人に呆れて溜息を吐いている


「だってよ〜壮太。簡単に話したら面白くねえじゃんか〜」

「そーだそーだ」

「せっかく久々に来たんだし楽しんでからにしよーよ」


ピクピクとこめかみが動いている壮太さんに、現役時代から苦労させられていたんだと即座に悟った


あぁ…壮太さん。俺はその気持ちが物凄く分かります。


「俺らの目的なんて1つしかねえんだからすぐ言えるだろうが」

「もうっそうちゃんは真面目なんだから〜」

「誰がそうちゃんだ琳」

「そんなに怒ってカルシウム足りてねえんじゃねえの〜?」

「シワだらけで老けちゃうよそうちゃ〜ん」

「あ"?」

「「「すいませんでした!!」」」



……伝説の5代目総長達に頭を下げて謝らせている壮太さんを敵に回すのだけは辞めようと
俺たちはきっと同じことを考えたと思う