姫は自由に生きている



「幹部共はいるか」


「すぐ来るかと思われますけど…」


圭介がいつもと声色を変えて聞けば、気づかないアズマはやはり余所余所しく答える


それが俺的には面白くて仕方ない


まぁ、きっとこの後もっと面白い反応が見れるんだろうけどな


「みんななにがあったの?」


一番最初に下に降りてきたのが恵で、後に続いて右京達も全員降りてきた


俺は無言で右腕を上に上げる


そして、その合図と共に俺たちは現役共を無視して倉庫の中に全員で入った


そして、全員で特攻服の後ろに書いてある文字を見せるように背後を向いた



それだけの行為で、倉庫中がざわつきだす

中には発狂し出すやつも、感動して泣いてるやつの声まで聞こえる


満足満足と思って現役共の方に向き直ると、

「は!?兄貴!?」

反抗期真っ只中のバカな弟が大声で指差して驚いていた


……人を指差すなって教えたはずなんだけどな〜


「剣、人に指差すな」


「いやいやいやいや!そういう問題じゃねえから!」


「あ?」


「なんで特攻服……しかも5代目全員で……」


あまりの衝撃に誰も言葉が出ないらしい


万年発情期だと思っていたが恋に惚れたことでパタリと女遊びをしなくなったバカは、顎が外れるんじゃねえかってくらい口を開けて放心状態


こいつら全員動かねえけど大丈夫か?

まあ俺としては想像以上のリアクションで大いに満足だけど。