姫は自由に生きている



ただ、そろそろ動きを見せてもおかしくない頃だと俺は予測している。


ちょうど今日は木曜日


土曜日は確か完全に予定がなかった気がする。

よし。土曜日集めるか。


そうと決まると俺は5代目全員のグループで土曜日収集をかけた。


あとは右京に恋を土曜日倉庫に来させないように伝えて、父さんは仕事だから母さんに恋と1日一緒に居るように伝えてっと


『土曜日来れる奴ら全員特攻服持っていつもんとこ集合!!』


当時のメンバー100人ちょい全員が入っている5代目のグループにそう送ると、50以上の既読が一瞬でついた。


……こいつら全員暇なのか?


なんて溜息を吐いていると、鳴り止まなくなる通知


勿論全員 行ける と返信してくる。


なかには

『実家に取り行ってきまーす!』
『俺探してくる!』
『どこ閉まったっけなー』
『やべえ懐かし!!』

なんて返信も見られる。


まあ、言える事はただ一つ。

引退してから二度と着るはずのなかった特攻服を、社会人になった今でも全員捨てずにどこかに大切に閉まってある。


俺にとって、あの頃を大切にしてくれるこいつらがなによりの誇りなんだ。


それは何年経ってもやっぱり変わらない。


仕事の予定を変更してまで来てくれるやつだっている。


俺は土曜日にやる事を伝えると、勿論全員が賛成してくれた。


あいつら絶対画面の向こう側で昔の血が騒いでるよ


見なくても分かる固い絆に、5代目の総長が出来て幸せだと思う。


あいつらの事や昔のことを考えるだけで、俺は恵まれていると何度だって思える