姫は自由に生きている



「意味わかんねえ!」


「分からねえならずっと考えてろ。」


「恋、帰るぞ」


「あ、うん……」


剣が力を弱めた隙に立ち上がって見向きもせず離れた右京は、微かに手が震える恋さんの元へ行きふわっと手を握ってさっきまでとは違う穏やかな表情で帰ってしまった。



「ちっ」


右京のソファではなくいつも自分が座ってるソファをわざわざ蹴った剣はだんだん頭が冷えてきたんだろう。



どこかへ行ってしまった。


「ったく困ったもんだね〜」


「本当に世話が焼けるよ」


残った俺と新は荒れた部屋を片し始めた。


写真に関しては、俺たちが話したところでなにも分からないからお互いそれを避けるように話している。



「剣があんなにキレるなんて珍しいこともあんだね〜」


「恋さん関係だとどうも冷静になれないみたいだね」


「…それくらい剣にとって恋たんの存在が大きいんだろうね」


「…うん。だから右京にジェラシー感じてるんだろうね。」



その日は結局右京は倉庫に帰って来なかった。

剣も剣で部屋に篭ったまま出て来なくて、なんとなく不穏な空気が倉庫に流れ始めていた






これが全て仕組まれていたことで、ただの"余興"だなんて思う筈もなかったーーーーーーーーーーー