きっと、恋さんの『私の男』発言がよっぽど嬉しかったんだろう
今まで我慢してたストッパーが外れたのか、見た事ないくらい甘い男の顔をして自分の膝に向かい合わせで座らせてる恋さんの上半身にキスを落としている
頬、おでこ、鼻、唇、目、耳、首筋、手の甲
ちゅっちゅっとキスを落としていく右京に、普段あまり表情を崩さない恋さんも顔が真っ赤だ
俺たちに気づいてないのか…いや、右京が気づいてないわけがない。
てことは、俺たちに見せびらかすようにわざと止まないで続けてるんだなあれは
恋さんは目の前の右京に対抗するのに必死でそれどころじゃないみたいだが…
どうしようもない我が総長に溜息しか出ない
「う、きょぅ…」
「なに?」
「はずか、しいっ…」
「かーわい」
………もうホテル行けよお前ら
本当に恋さんと出会ってから、右京は俺たちも知らなかった色々な顔を見せるようになったと思う
それは喜ばしいことなんだけどさ、少しくらい我慢を覚えてもいいと思う。
キャラが崩壊していることに気づいてくれ……
「右京、いい加減にして下さい」
「ちっ」
「え!?いつから居たの!?」
「さっきから居ましたよ」
「うっそ…」
舌打ちをする右京は、やっぱり確信犯だったとして
恋さんは本当に俺たちの存在に気づいてなかったみたいで、見られてたことが恥ずかしかったのか右京の肩に顔を埋めて隠れようとしていた
恋さんのそんな行動に、さらに気を良くした右京のだらしない顔ったらもう…
本当に右京か?と疑いたくなる