姫は自由に生きている



やっと唇が離れた恋さんはくたりと力が抜けたのか右京にもたれかかっている


右京は……それはそれは満足そうな表情をしている

大勢の人間の前でよくもあんなキスしたよね。

絶対舌入れてたよね。


2人して周りに牽制をした後、右京は恋さんを俗に言うお姫様抱っこして校舎に入ってしまった


「恋さんを傷つけたやつは、この地を二度と踏めなくなると思え」


「恋と右京の邪魔した奴も勿論消す」


「それだけは覚えとけ」



俺の後に続いて剣と新がそういうと、さっと野次馬達が散っていった



俺たちは右京と恋さんを追うように校舎に入り、空き教室を目指す


2人の暴走にも全く困ったものだ


右京は分かりやすいからいいけど、恋さんはたまに脈絡なく突然暴走するから困る



「恋が喰われた…」


剣は姉のキスシーンを見て相当ショックを受けているからそれも対処に困る


空き教室に着いて中に入ると、俺たちは絶句した


「「「………」」」


幻覚かと思って勢いよく開けた扉を閉めたよね。うん。


もう一度扉を開けても、先程と光景は変わらなかった



「ちょ、うきょっ…!」


「ん?どうした?」


「や、め…っ!」


「かーわい」


「やぁ…っ」


「足りない」



どうか嘘だと言ってくれ。夢だと思いたい。


思わず顔を手で覆って溜息が出るのも仕方ない。


剣と新は、あわあわと顔を真っ赤にして慌てている