姫は自由に生きている



琳side


いつか見たような、運転する俺の隣で溜息ばかりをついている恋


「幸せ逃げるぞ」


「うるさいなぁ」


「あいつらはお前に会いたくて仕方ねえんだよ。アメリカまでいこうとしてたくらいにな」


「本当…!?」


「あぁ。みんなお前の帰りを待ってた。笑顔で迎えてくれるさ」


「よ、かった…」


本当に馬鹿な妹を持ってお兄ちゃん困っちゃうよ


お前のことを恨んでるやつなんて誰も居ないのに。


ずっと恨まれてると思って生きてきたお前は、実際会わないと誤解が解けないだろ?


あいつらだって、お前のことを理解しているさ。


そうこうしていると目的の場所へと着いた。


右京も圭介もあいつらも、すでに着いている。


残るは俺と恋だけ。


「懐かしい…」


店の前で懐かしそうに目を細める恋


昔よくここに通ってたもんな


「さ、入るぞ。懐かしさに浸るのはこれからだ」


「あ、うん!」


「今日はお前の為に貸し切りにしてもらった。存分に楽しめ。全員に挨拶してこいよ」


「わかってるよ」


「行くか」


「うん!」


ここに来てようやく恋も覚悟を決めたようだ。


恋に扉を開けさせ中に入る


「琳、真っ暗だよ?誰も居なくない?」


「もっと中進め。ここ入り口だろ?」


「あ、うん…」


あいつら恋を驚かせるんだってだけしか言ってねえから俺もまさか店内が真っ暗だとは思ってなかったよ


恋はゆっくりと中へ足を進める