「っ…なんでもない」
「希姫がすごくないってどういうことですか?」
「恋たん教えてよー!」
…しくった。口を滑らせた。
やばいな、と冷や汗が出る。
右京はなにも言わないし動かない。
なにを言うにも私の自由にしろってことなんだろう。
「気にしないで」
「気になりますよ。その発言は」
「スルーしないほうがおかしいよね?」
「恋たん、俺たちに秘密事多すぎない?」
………あぁ、本気でどうすれば回避出来るだろうか。
いつもふざけている新は、こういう時に限って確信をついて私を逃げさせてくれない。
恵も怒らせると厄介だけど、こういう時に一番私にとって不都合が出るのは新なんだよなぁ…
3人揃ってそんな探るような目で見つめないでよ。
いたたまれなくなって思わず視線を下にさげる
「恋さん、教えてくれませんか?」
ジリジリと私を追い詰めてくる恵
右京、と助けを求めようと視線を変えると
あろうことかこいつは寝ていた。
……どうやら味方は居ないらしい。
私に与えられた選択肢は、先ほどの発言に対する真相を答える。それしかないようだ。
はぁ…とため息をつくのも仕方ない。
というかこの状況を招いたのも自分だし…
仕方ない、か。

