姫は自由に生きている



本が飛んできた方に俺たちは視線を向けると


……恋さんを抱き締めながらベッドに横になっている右京が俺たちに鋭い睨みを飛ばしていた


「「「………」」」


右京、起きていたなら返事くらいしようよ

そして目の前にいるんだから一言くらいなにか言おうよ


なんでこいつはこうも無口なんだか…


人間としての必要最低限の会話すらも恋さんが寝ているとしてくれないらしい


右京の身体に巻きついてスヤスヤと寝ている恋さんを、俺たちが見たことないくらい優しい表情で愛おしそうに見つめている右京


「恋が起きる」


やっと口を開いたかと思えば、恋さんが起きるから静かにしろと言うことらしい


まぁつまり、大人しく部屋を出て行けと。


「「「……」」」


…俺たちは、お前がそんな表情をしていることに驚いて思考がショートしそうだよ右京


あぁ、恋さんをそんな愛おしそうに見つめながら頭を撫でないでくれ。

俺たちがいるの見えてる?

え?俺たち無視して恋さん抱き締めながらまた寝ちゃうわけ?

え?え?俺珍しくパニックだよ??


剣と新が静かだなと思ってたら、顎が外れそうなくらいにあんぐり開けて呆然としていた。


その気持ち、分からなくないよ…


俺たちの中での右京のイメージが崩れていく…


右京の体に巻きついて寝ている恋さんに向かい合うように密着して目を閉じてしまった右京。


俺たちは静かに総長室を出ていくことにした。