右京side
バタン
扉を閉めた途端にしゃがみこむ恋。
「はぁ…」
「恋…」
恋が家に戻ると言ってから様子を見ていたが、まだ完全ではなかったから家に帰すのをそこから数日先伸ばした。
琳さんも様子を見に来て相談しあった結果だ。
そこから完全に落ち着いたから恋の家に行って親に顔を見せて説明した後、久しぶりに倉庫に来た。
倉庫に入った途端に俺たちの元へ駆けつける面子
相当心配させていたのがすぐに分かって、申し訳なくなった。
恵の言った通り、後で顔をもう一度出す予定だ。
幹部室に入れば、死んだ顔をした3人が居た。
俺たちが来たことに驚きを隠せない様子で、一番気掛かりだった剣は恋に泣きついていた。
多分、恋はそれがダメだったんだろうな。
俺が恵に説教されている間、下を向いていた恋は
剣を泣かせた事も心配させた事もこないだの自分を庇って刺された事も、全部に責任を感じ始めた。
それだけ、恋にとっても剣の存在は大きい。
「恋、ベッドで休め」
「ん」
しゃがみこんでる恋をベッドに移動させて横に寝かせる。
俺はベッドの隣に椅子を置いて不安そうに見つめてくる恋の頭を撫でた。
「まだキツいか?」
「……ちょっとね」
「寝てろ」
「うん…」
「おやすみ恋」
しばらくすると規則正しい寝息を立てて夢の中に旅立った。
俺は恋の頬にキスを落とした後、総長室を出た

