姫は自由に生きている



右京side


恋と生活を始めて2週間


落ち着いているように見えたが、俺の姿が見えなかったり寝ようとするとまるでダメで。


理性と戦いながら恋を支えている。


「んっ……」

今日も俺の腕の中で気持ち良さそうに眠る恋のことを飽きずにずっと見ている


柔らかくてサラサラの髪の毛
綺麗な肌
大きな瞳
長い睫毛
形のいい唇


街を歩けば誰もが振り返る、まさに美少女


「ん…うきょ?」

「はよ」

「おはよ」

眠そうに目を擦る姿でさえ絵になる。

目が覚めてから特に話すこともなく、2人でのんびりベッドで過ごす。


この穏やかで幸せな時間がずっと続けばいい

なんて願うのは我儘だろうか?


「お腹空いたー」

「飯食うか」

「ん」

ピッタリ隣をキープしてリビングに行き、テキトーにパンを焼いて2人で食べる。


飯を食えば家に籠っている今特にやることもなくて。

ただリビングでテレビをみている。

恋にスマホは渡していない。
それが一番の最善策だから、本人もなにも言わない。

琳さんは仕事の合間を縫ってたまに様子を見に来るが30分くらいですぐに帰ってしまう。


恋は寂しそうにするが、自分のことを理解しているからこそ家に帰りたいとは言わない。


家に帰れば剣が自分に会うために帰ってくる。
そしてもれなく恵と新も来るだろう。


きっと、恋は元のように安定すれば戻ると自分から言うはずなんだ。

俺は、恋が戻ると言うまでずっと一緒に居続ける。

恋の意見を尊重し行動するのが俺の役目でもある。

まぁ、そろそろだとは思うがな