右京side
目を覚ました恋の瞳には、光がなかった。
「………」
「恋、」
あの頃と、同じ瞳
普段の恋からは考えられない死んだ顔
あの手紙…あいつからの手紙が恋を絶望に落とした
こんな事になるなら、クラスの奴から受け取った時にすぐ恋から奪えば良かったんだ。
今も昔も恋の事になると後悔ばかりだ。
ほんと、余裕ねぇ
「だっせぇな俺…」
手で顔を覆って情けない顔を恋から隠す。
謝っても謝りきれない
同時に、あいつも許せねえ
「う、きょ…?」
「どうした?恋」
俺の感情なんか今はどうでもいい。
今は恋に付き添って普段の生活に戻すことが最優先だ。
「ご、めんね…私また……」
「大丈夫だよ。大丈夫だから安心して」
「う、ん」
恋が倒れて癇癪を起こしてパニックを起こすのは、これが初めてではない。
あの頃は毎日そうだったんだ。
一回で癇癪が落ち着いたって事は、恋も成長したって事。
「水飲むか?」
「の、む」
「30秒だけ待ってろ」
水分を取りに行こうとすると
「ぃやっ!」
そう言って俺の腕を掴んで引き止めた恋。
こんな時でも嬉しいと思ってしまう俺は、相当恋に惚れてるんだと思う
これは理性との戦いだな、と考えていると
「あ、ごめっ…」
恋は恥ずかしくなったのか俺の腕を離した。
「起きれるか?」
「ん」
「一緒にリビング行こうな?」
「ん」

