姫は自由に生きている


「たっだいま〜!」

「恋たんただいま〜!!!」

後夜祭終わりのテンションのまま右京と恋のいる屋上へ戻った俺たち。

恵はテンションの高い俺と新の後ろを呆れたように着いてきている。

「あれ?いない」

「どこ行ったんだ?」

「先に倉庫に戻ったんですかね」

屋上の扉を開けると、右京と恋の姿はなかった。

恵の言う通り、夕方で少し寒くなってきたし右京の事だから先に倉庫に恋を連れて戻ったんだろう。

「俺たちも倉庫行くか!」

「そうだね〜ん」

「迎え呼びますね」

恵はすぐに車を手配してくれて、案の定10分程で迎えがきたから倉庫に帰った。

「「「「お疲れ様です!!」」」」


面子のみんなにいつも通り挨拶をして、幹部室に入る。

「あれ、ここにも居ない」

当たり前のように、幹部室に2人が居ると思っていた俺たちは唖然とした。

「恋たん…まさか右京に食われてっ…!!」

「んなっ!」

おい新、シャレになんねえから辞めてくれ

恵は冷静に右京に電話を掛けていた。

「……出ない」

「どこ行ったの2人とも」

何度恵が電話をかけても、何度俺が恋に電話をかけても、しつこいくらいに新が2人にメッセージを送っても、2人から返事が返ってくることはなかった。

「お、れ、面子に2人が今日来たか確認してくる…」

"当たり前の日常"が、突然崩れ始めてる気がした。

心臓が嫌な音を立てている。

「なあ、今日右京と恋ここに来た?」

近くに居た面子の1人、コウタに聞くと

「いや、お2人は今日来てないっす」

「そ、か…分かった。ありがとう」

そんな答えが返ってきた。