姫は自由に生きている


剣side

昨日の夜から興奮するくらい文化祭を楽しみにしていた恋。

俺が朝起きると寝起きにしてはとても機嫌の良い恋が、いつもより張り切って支度していた。

「恋、今日は機嫌いいね」

なんて言えば

「だって剣!初めての日本の文化祭だよ?とても楽しみなの!」

満遍の笑みが返ってきた。

身内贔屓を除いても、恋は可愛い。

いつもより可愛く支度していたら、きっと学校中の男は恋を放って置かないだろう。

母さんも父さんも兄貴も、嬉しそうな恋を見て嬉しそうだ。

文化祭が始まってからも恋は興奮が冷める事はなく、むしろテンションが上がる一方だ。

普段はどちらかというとクールな恋だけど、本当に嬉しい時やテンションが高い時は目をキラキラさせてニッコリ満遍の笑みを浮かべる。

「剣!楽しみだね!」

そう言って俺の袖を引っ張る恋は、言葉に表せないくらい可愛い。

家族じゃなくて、普通の同級生だったら
と考えると絶対に恋に惚れている自信がある。

俺だけではない。恋と関わって惚れない男はきっと居ないだろう。

だって、女の存在をないものとして扱うような女嫌いの右京ですら恋に惚れているくらいだからね。