姫は自由に生きている


恵side


「よぉお前ら」


琳さんがやって来たのは突然で。


「お久しぶりです琳さん」


「琳さんお久〜」


「兄貴どーしたんだ?」


いつもふとした時に現れる琳さん。


そしていつも何気なく


「実はよ、俺の彼女今日連れて来たんだ。お前らに会わせたくてよ」


爆弾を投下する。


「「「は!?」」」

琳さんは俺たちの2代前の総長だ。


黄金世代と言われ一番輝いていた世代の頂点に居たのが琳さん。


この世界に居る誰もが憧れる存在だ。


「兄貴彼女出来たのか!?」


「あぁ」


琳さんの弟である剣が、やはり一番驚いている。

口癖のように「女は面倒くせぇから作らねぇ」って言ってたあの琳さんが彼女……


一体どんな人なのか純粋に興味が湧いた。


「入れー」


琳さんが合図を出すと共に入って来たのは、

真っ直ぐ伸びた艶のある黒髪を靡かせ、大きなまん丸の茶色の瞳。
シミ一つない綺麗な透き通った肌に血色の良い薄い唇。
スラリと伸びた長い手足には太すぎず細すぎず、良い感じに肉が付いている。


まさに絶世の美女だった。