姫は自由に生きている


休み時間の教室に戻れば、剣達が待ってましたと言わんばかりに寄ってきた。


「恋何もされてない!?」

「恋たん大丈夫!?」

「恋さん無事で」


どうやら情報はこいつらにも回ってたらしい。


「よかった〜!!」


ぎゅうっと私に抱き着く剣。

なんて可愛いのこの子。
思わず私も抱き返す。

ちなみに剣は私の隣に居た右京を退かしていた。


私達が教室の入り口でそんな事をやっていたから

「「「「きゃー!!!!」」」」

まあこうなりますわな。

光景を見ていた女子からは悲鳴。そして罵声。

弟と抱きしめ合ってなにが悪いと言うのだ。


「うるさっ」

「恋、耳塞いでて?」

「あ、うん」

剣の耳元で思わず呟いてしまった。

剣は黒い笑みを浮かべて私を一層強く抱きしめ視界を遮り、剣に言われた通り耳を塞いだ。


「ーーーーーー」

「ーーーーーー」

「ーーーーーー」

「ーーーーーー」


右京達がきっと私に聞こえないように女子になんか言ったのは想像つく。

女子が可哀想だからやめなとかそんな事言わない。
トラブルに巻き込まれるのは御免だからね。
種は早いうちに摘んだ方がいい。

剣、大きくなったなぁ。なんて思いながらボケっとしていた。


「れーん。もういいよ」

「あ、うん」

剣が私を解放して、視界に光が入り思わず目を細める。

周りを見渡せば、クラスの人から顔を背けられた。

うん。私の高校生ライフは本当の意味で終わった。

文化祭で仲良くなれると思ったんだけどなー。
どうやら無理だったらしい。


むしろ状況は悪化した模様。