姫は自由に生きている


ねぇ右京。


再会はとても嬉しいの。


だけど、だけどね?


やっぱり右京を見ると、ーーーを思い出してしまって、胸が苦しいの。


何をしたら、罪滅ぼしになるかな?


出来れば二度と、会いたくなかったな……。


ねぇ右京?


「う、右京!恋を離せ!」


右京に抱き締められたまま感傷に浸っていると、剣によって無理矢理引き剥がされた。


んでもって、剣の中に収まった私。


剣もデカくなったなぁ。


「ちっ……」


「そ、そんな睨んでも無駄だからな!!」


「………………」


剣に無言の圧力をかける右京。


「右京、取り敢えず座りましょうか」


「……………………」


恵の指示に従って大人しく一人掛けのソファに座った右京は、座っても尚私の事を見つめて…いや、ガン見している。


穴開くんじゃない?私。


「剣も、恋さん離してソファに座って」


「恋は離さない」


「剣」


「わ、わかったよ!」


恵に睨まれるとすぐさま私を離してソファに座った剣。


弟よ…チキンなのか?


まぁ可愛いから許せるけど。