次の日になって恋さん以外で見舞いに行けば剣は目が覚めていた。
「剣調子は?」
「ちっと腹痛いけどすぐこんなん唾つけときゃ治る治る!」
「元気ならそれでいい」
「それより恋は?」
「「「……………」」」
恋さんは、昨日のあれから連絡が取れない。
琳さんの言った"休ませる"
それにどんな意味があるのか分からない。
「……俺、恋守れなかったのか…?なぁ!」
「いや、お前はちゃんと恋を守った。恋は無傷だ。ただ、お前の血だらけの姿見てすげぇショック受けたらしい。家で休んでる」
「そ、か……恋に連絡しないと」
右京の説明に、すぐさまスマホを取り出して連絡し始めた剣。
それからはいつも通り雑談して、剣の検査の時間までゆっくりしてた。
「恋明日来てくれるかな?」
「恋たんならすっ飛んで来るでしょ〜」
「だよな!」
俺たちは、来ると思っていた。
次の日も、その次の日も、恋さんとは連絡が取れなかった。