姫は自由に生きている


「ただいま〜」


何事かというくらい般若の顔をした右京が倉庫の入り口に仁王立ちしていた。


面子が右京の殺気にビクビクしている。

……可哀想だから辞めてあげてよ。


「遅い」

「なんかあったの?」

「それはこっちのセリフだ」

遅い。とまた繰り返す右京。


上から剣達も降りて着た。


「れーーーんーーー!!!」


「のわっ!?」


降りて着たと思ったら剣が走って抱きついてきたではないか。

はぁ…この上ない幸せ。


「どうしたの?剣」

「みんな恋達が帰って来ないから心配してたの。アズマ達も電話出てくれなかったしぃ。なんかあったのかと思った。」


良かった…と安堵の溜息を吐いた剣。


やだなにこの天使。可愛い。


まぁ、大丈夫だよって言いたい所だけど、


「んー、ちょっとトラブったかな?」


報告しないと殺されかけないし。


案の定ピキッと固まった空気。


「どういうことだ」


恵と新は既にアズマ君達と話している。


剣は抱きついたまま私の顔を覗き込んだ。

つまり、おでここつんしてるわけで、私絶賛萌えてます。


「新の元カノに会った。てか、多分向こうは私たちの事待ち伏せしてた。」


「なぜそう分かる」


「コンビニを出たタイミングで声を掛けられたから。」


「何を言われた」


「………………」


「恋、言って?」


私が黙ると、剣がコテンと首を傾げてお願いするではないか。


それを無視するわけにはいかないので私は口を開いた。


「私の周りに警戒しとけ。そう言われた」


その言葉に眉間に皺を寄せる右京と剣。


剣は私の頭をポンポンしたあと離れて右京と少し離れた所に行ってしまった。