姫は自由に生きている


会計が終わって、帰ろうとした時だった


「ねぇ」


呼び止められたのは。


声のする方を向けば


「……………誰」


なんかどっかで見た事あるケバい女が偉そうに腕組んで立っていた。


「はぁ!?あり得ないんだけどぉ!まじ死ねよ!お前!」


悪意の籠もった目を向ける女から私を隠すように立つリョウ君達。


会ったことあるような気もするようなしないような……うん。


「覚えてないわ」


私の言葉に顔を真っ赤にする女。


「死ね!死ね!まじ死ねよ!アヤの事覚えてないとか何様なわけ!?」


「………………………………………あぁ、新の元カノか」


1ヶ月前に会ったばかりでしたね。
興味なさすぎて忘れてましたわ。

つか語彙力なさすぎでしょこの女。


見た目がバカそうだからそうかなと思ってたけど見た目通りの頭じゃん。


ウケるんだけど


「元カノじゃないし!まだ彼女だし!ふざけんな!」


「いや、新の中では元カノだから。てか黒歴史なんじゃない?あんたと付き合ったの」


私だったらこんな奴と付き合ってた過去を消し去りたくなるわ。


「はぁっ!?そんな事ないから!アヤ達ちょーラブラブだったんだからね!なんも知らないくせに死ねよ!」


「ねぇ」


「なによ!」


「あんた死ねしか言えないの?」


その言葉に、前に立ってるリョウ君達が肩を震わせて笑い出した。


新の元カノはわなわなと怒りで震え出す。


だってこの女、さっきから死ねしか言ってないよ?

え?死ね以外の言葉分からないのかな?バカに生まれて可哀想に。


てか面と向かって死ねとか普通言わないよね。
口も顔も頭も性格も悪っ。


なんて冷静に思っていたら、ズカズカと歩いてこっちに向かってきた。