「恋ちゃんはさ、なんとも思わないの？」
「なにが？」
「ほら、俺たちに媚び売るとか」
「じゃあ逆に聞くけど媚び売って欲しいわけ？」
「いや、そういうわけじゃないんだけど…」
歯切れ悪いわね新。
「じゃあどういうわけよ」
「新が言いたいのは、今まで希龍って分かると姫になりたくて媚び売るか怯えるかの反応しか見せない女達みたいに恋さんもそうしないのかって事です」
歯切れ悪い新に変わって代弁したのは恵だった。
なにそれ
「すごい気分悪いんだけど。」
「れ、恋？」
一気に不機嫌になった私にオロオロと心配する可愛い剣。
あ、可愛いって所重要だから。
「なんで私がそんな低脳な女達みたいな奴と一緒にされなくちゃいけないわけ？姫になりたくて媚び売るのはあんた達のブランドが欲しいから。恐るのはあんた達の見た目と肩書きだけしか見てないから。そんな女と一緒にされるとか気分悪いんだけど。」
「それと私、あんた達に興味のカケラもないから。」
ほんと、気分悪い。
「「「っ……！！」」」
私がそう言い切ると、衝撃を受けたような顔をする3人。
「ヒュゥ」
口笛を吹く隣に座る琳。
「お前ら、こいつすげぇ良い女だろ？」
「琳さん！恋俺に下さい！」
「おい新！恋が汚れるだろ！近づくな！」
「なんだよ剣。お前シスコンだったのか？」
「シスコン上等だ！」
「どうりでお前が彼女作らないわけだ」
「当たり前だろ！恋より良い女なんてこの世に存在しねぇ！」
「もう剣好きぃ！！」
なんていい子なのこの子。
