「私、琳と剣と血の繋がった兄妹だから」


よし。私言ったぞ。


「どうりで……」


「うへっ!?まじか!!」


何故か納得した様子の真面目野郎と驚いているチャラ男。


「そーそー。恋は俺の大事な大事な妹だ。んでもって、剣と双子の姉ちゃん」


琳がつまんなそうに訂正した。


どうやらもっとコイツらで遊びたかったらしい。


いつになっても昔からイタズラとか大好きなんだよね琳。


「ねぇねぇ恋ちゃん!」


「……なに?」


「彼氏いる?今俺ちょうどフリーなんだけどさぁ」


「居ないわよ。けど股の緩い男なんてごめんよ」


「ま、股の緩い男………」


「へっ!ざまぁ新」


チャラ男はシクシクと嘘泣きし始めた。


なんて面倒くさい奴なんだ。


しかも私が琳と剣の兄妹って言ったら馴れ馴れしくなったし。


「恋さん、我々も自己紹介しても?」


「いいわよ」


覚える必要ないけど聞いてあげるくらい別にいいわよ。


「俺は【希龍】7代目幹部の吉村恵(ケイ)です。」


真面目野郎は恵と言うらしい。


「俺は【希龍】7代目幹部の池田新(アラタ)!よろしくね恋ちゃん!」


チャラ男は新と言うらしい。


幹部がこの二人ってことは


「剣が副総長?」


「さすが恋!よく分かったね!」


「当たり前じゃない!剣の事なら分かるわよ私」


さすが私の弟。


副総長なんてやるじゃない。


「総長は?」


「今ちょうど不在でして、もうすぐ帰ってくると思います」


「ふぅん」


ま、興味ないからどうだっていいんだけどね。