姫は自由に生きている


元々俺は物が少ないから、ダンボールは2箱で済んだ。


玄関に荷物を運ぶと、バイクで来てた面子の人が車に運んでくれた。


「ちょっと!なにしてんのよ!」


有難い、なんて思っているとババァが真っ青な顔きて走ってきた。


「ここを出る。今まで世話になりました」


「中学生が一人で生きていけるわけないじゃない!なに言ってんのよ!迷惑かけないで頂戴!」


「俺は、こいつらと生きていく。もうここに迷惑掛けないから。だからここを出させて下さい」


お願いします、俺は頭を下げた。


右京達はそんな俺を背後で見守っているのが気配で分かる。


「はぁ…本当、最初から最後まで手のかかる子ね。いいわ。さっさと出て行きなさい。もうここに二度と来ないで。それがここを出る条件よ」


「わかった。今までありがとうございました」


俺はもう一度頭を下げ、右京達の元へ行く。


「許可は取れたみたいだね。じゃあ行こっか」


面子の人達は安心した顔でバイクに跨り、俺は右京と恵と車に乗った。


てか、こいつら車で来たけどそんな偉い奴らなのか?


今更ながら疑問に思った。


車を走らせてる間、誰も喋る事はなかった。


倉庫に着いて車から降りる。


「ようこそ希龍へ。あとで挨拶するとして、とりあえず部屋案内するね。」


右京はまたもスタスタと倉庫内へ消えていき、恵に案内される。


「一階は基本面子の過ごす共同スペース。ここに居る奴らも何かしら抱えてる奴が多いから、倉庫に住んでる奴も結構居るから安心して?一人には絶対にならないから。ここが風呂場。大風呂だから面子とは裸の付き合いになるからね。」


「わかった」


「んで、ここら辺は全部住んでる奴らの部屋。無駄に広い倉庫だから部屋数はたくさんあるんだ。数には困ってないから一人一部屋。はい。ここが新の部屋ね。これが鍵。」


部屋に入ると、中は案外広かった。


ベッドと机と椅子。それだけの完結された部屋だけど一人で暮らすには充分な部屋だった。


「ありがとう」


「いいえ」


恵は笑っていた。


「ご飯とかは交代制でキッチンで誰かしら作る事になってるから困る事はないよ。外食する日は面子の誰かに言ってね。じゃあ挨拶行こっか」


恵の後ろを着いて踊り場に行く。