姫は自由に生きている


「おはよ池田くん!あの、さ…」


「なんだよ」


いつものように俺の元へ挨拶しに来ると、モジモジし出した吉原。


「あ、あの!」


「だからなんだよ」


「良かったら、さ…明日の土曜日一緒に遊ばない?」


「別にいいけど」


そんなことかよ。


「え、本当?」


キョトンとした顔で聞き返す吉原。


「あぁ。予定ねぇし」


「やったぁ!じゃあ10時に駅前ね!」


「はいはい」


飛び跳ねて喜んでいる吉原。


そんなに嬉しいことか?


てか、俺と遊びたいとか物好きにも程があるだろ。


見ろよクラスメイトの顔。驚きと不快感で顔やべぇぞ。


その日の吉原は、いつになくテンションが高かった。


次の日、約束通り俺は10時前に駅前に行く。


「お待たせ池田くんっ!待った?」


「っ…!べ、つに。今来たとこ」


女の服なんて詳しく分からねぇけど、なんかふわふわしたワンピース着て、いつも通りの濃いめの化粧に巻き髪。


不覚にもこいつの私服姿に可愛いと思ってしまった。


思わず顔を逸らす。