「喧嘩相手が居ないからかな」
前回のことを持ち出され、私の方が焦る。
「いえ、そういう訳ではないですけど」
実際、一ノ瀬本人から何らかの褒め言葉が言って欲しかったのは確かにある。
私だけではなく、ゆとりちゃん達を十分に褒めてあげて欲しかった。
「圭君も来たがってたけど、何かと彼も忙しくてね」
またしても「圭君」と呼ぶ岡崎さんを見つめる。
私のようなヒラ社員にはわからない事情も、彼のような上役なら知り得るのかもしれない。
「岡崎さんは一ノ瀬君とは親しいんですか?」
何となく気になって尋ねてみた。
優しそうな笑みを浮かべ、岡崎さんは目線を少しだけ上に向ける。
「うーん、…まぁね」
勿体ぶった言い方が引っ掛かるけど、それ以上は深く聞いてもいいのかどうか躊躇う。
「大田さんは圭君から何も聞いてないのか?」
反対に訊ねられ、(何を?)と首を傾げた。
「あーいや、いい。その調子なら何も聞いてないみたいだから言うまい」
いや、そこは是非にとも喋って!
「本人から直接聞いた方がいいよ」
だから何を!?
「彼は君といると面白いと言ってたし、張り合いになる相手だと言って褒めてたよ」
「えっ…」
それは、いつ聞いたんですか!?
「それで返って話しにくいのかな。だとしたら、彼も案外と怖がりなのかもしれないね」
「えっ?怖がり?」
前回のことを持ち出され、私の方が焦る。
「いえ、そういう訳ではないですけど」
実際、一ノ瀬本人から何らかの褒め言葉が言って欲しかったのは確かにある。
私だけではなく、ゆとりちゃん達を十分に褒めてあげて欲しかった。
「圭君も来たがってたけど、何かと彼も忙しくてね」
またしても「圭君」と呼ぶ岡崎さんを見つめる。
私のようなヒラ社員にはわからない事情も、彼のような上役なら知り得るのかもしれない。
「岡崎さんは一ノ瀬君とは親しいんですか?」
何となく気になって尋ねてみた。
優しそうな笑みを浮かべ、岡崎さんは目線を少しだけ上に向ける。
「うーん、…まぁね」
勿体ぶった言い方が引っ掛かるけど、それ以上は深く聞いてもいいのかどうか躊躇う。
「大田さんは圭君から何も聞いてないのか?」
反対に訊ねられ、(何を?)と首を傾げた。
「あーいや、いい。その調子なら何も聞いてないみたいだから言うまい」
いや、そこは是非にとも喋って!
「本人から直接聞いた方がいいよ」
だから何を!?
「彼は君といると面白いと言ってたし、張り合いになる相手だと言って褒めてたよ」
「えっ…」
それは、いつ聞いたんですか!?
「それで返って話しにくいのかな。だとしたら、彼も案外と怖がりなのかもしれないね」
「えっ?怖がり?」

