イジワルな彼と夢みたいな恋を?

目が真剣そのものだった。
まるで今まで見たこともないくらいに怒ってる?


その眼差しが私のことを捉えた。
こっちは蛇に睨まれたカエルの様な気分で、ギクッとしたんだけどーー。


一ノ瀬圭太の目尻は急に垂れ下がり、鳶色っぽい瞳が細くなった。
軽くへの字に曲がっていた唇の端は上を向き、薄い唇を開いて笑う。


ドキン……と胸の奥が鳴り響いた。

大丈夫だから…と言われた様な気がして、もう一度顔を拝んだ。


「君らには優秀な先輩がいるんだろう。どうしてもっと力を引き出して貰おうとしない?どんな優秀な人だって助けて欲しくない訳じゃないし、いつも世話になってるだけじゃ社会人としては失格だよ」


うんうん…と岡崎部長が側で頷く。


「君らの行動のせいで責任感の強い先輩の精神が折れたらどうするつもりだ?その時は誰が資材管理の責任を負う?主任一人だけに任せて逃げるのか?自分達は関係ありません…って顔で、押し通せるとでも思うか?」


ジワジワと追い詰めるように話す一ノ瀬圭太の言葉を、ゆとりちゃん達はどんな気持ちで聞いてるだろう。


「俺はこのモデルルームを建てるにあたり、そんな無責任者には携わって欲しくない。やる気もなく自らの成長も望まないのなら席を外してくれてもいいよ。ミーティングの邪魔になるだけだから、居たって迷惑なだけだ」