イジワルな彼と夢みたいな恋を?

ズ…
「ワッ!!」

「ひいぃぃぃ!!」


な、な、何だ。いきなり。


「面白ぇ。本当に期待通りの驚き方するっ!」

「あのねー、今のは誰だって驚…く……っ」


顎に引っ掛けられた指先で上を向かされ、柔らかい口先が音を立てて離れていく。


「もう一度、聞く。俺のことどう思う?」


えーもう、そんな仕打ちされたら黙っておけなくなるじゃん。





「……す………き…」


ああ、もう。
どうにも背中がこそばゆいんですけどぉ?


「何て?」


あんたはサドか!?


「も…もういいでしょ!」


本気で体を突き放す。
顔の熱が酷くて、まともに上を向けない。



「まあいいか」


ホッ。
やっと諦めた。


「毎回このネタで楽しめそうだし」


な、何だってぇー!?


「肝試しなんかよりスリルあって面白そう」


それはあんただけよ!!



ククク…と笑いをみ締めながら部屋を出て行く奴を追った。


イジワルな彼と夢みたいな恋が始まるのかと思ってたけど……。



(違う!?これからはホラーな恋が始まるの!?)



もしかして私ってば早まった?

だけど、彼以外の人は心の中に居ないから……



「美晴!急げ!」


これからもそんなふうに揶揄われながら恋をしていくんだろうか。

イジワルでハイスペックな同級生の彼とーー



「はいはい!」