推測しても思い浮かばずに考え込んでたら、一ノ瀬圭太が小さく笑った。
視線を差し向けると、一人で楽しそうにしている。
(何?思い出し笑いしてるの?)
ジロッと睨むと口が開いた。
その隙間から出てくる声が、あの夜のことを語りだした。
「大田は酔った勢いで『ゆとりっ子達を何とかして!』と頼んだ。それで中学時代には出来なかった分、助けてやろうと考えた。
幸いにもオフィスはじーさんの会社だとわかったし、岡崎さんに聞いてみたら専属のハウスデザイナーを探してると言うだろ。
その名目で潜り込むことを企んで、協力して貰ったって訳」
悪戯っぽく微笑み、「上手くいっただろう?」と話す。
確かにこのモデルハウスに携わってからのゆとりっ子達は大きく成長を遂げた。
主任も主任らしくなってきたし、私自身の人間性も幾分柔らかくなったように思う。
「もう一度、大田と仕事をしてみたかったから丁度良かった。中学の頃のように張り合えて面白かった」
それはこっちも同じ。
久し振りにやる気の出る仕事だった。
「この家の細部にまで拘ったのは、これがデザイナーとしての最後の仕事になると思ってたからだ。
もう子供ではないし、いい加減じーさんに反抗するのは止めて、助けてやろうと前から決めてた。
最後なら思い出に残るものを作り上げてみたい。
自分だけじゃなく、大勢の人の夢を叶える家にしたい…と考えた」
視線を差し向けると、一人で楽しそうにしている。
(何?思い出し笑いしてるの?)
ジロッと睨むと口が開いた。
その隙間から出てくる声が、あの夜のことを語りだした。
「大田は酔った勢いで『ゆとりっ子達を何とかして!』と頼んだ。それで中学時代には出来なかった分、助けてやろうと考えた。
幸いにもオフィスはじーさんの会社だとわかったし、岡崎さんに聞いてみたら専属のハウスデザイナーを探してると言うだろ。
その名目で潜り込むことを企んで、協力して貰ったって訳」
悪戯っぽく微笑み、「上手くいっただろう?」と話す。
確かにこのモデルハウスに携わってからのゆとりっ子達は大きく成長を遂げた。
主任も主任らしくなってきたし、私自身の人間性も幾分柔らかくなったように思う。
「もう一度、大田と仕事をしてみたかったから丁度良かった。中学の頃のように張り合えて面白かった」
それはこっちも同じ。
久し振りにやる気の出る仕事だった。
「この家の細部にまで拘ったのは、これがデザイナーとしての最後の仕事になると思ってたからだ。
もう子供ではないし、いい加減じーさんに反抗するのは止めて、助けてやろうと前から決めてた。
最後なら思い出に残るものを作り上げてみたい。
自分だけじゃなく、大勢の人の夢を叶える家にしたい…と考えた」

