私の泣き声が響く音楽室に入ってくるクラスメイト達は、それを耳にした途端、大慌てで出て行く。
おかげで最後には誰も寄らなくなって、私は益々不安になった。
(このまま誰も来なかったらどうしよう…)
このイジワルな一ノ瀬圭太のことだ。
きっと自分を一人残して、音楽室から出て行くに違いない。
それでなくても私はこいつの提案には散々反対ばかりを示してきた。
反骨精神の塊で、直ぐにはオッケーも言わなかった。
(バカなことした…。こんなことになるなら言うことを素直に聞いとけば良かった…)
シクシク泣いてる私の横で、一ノ瀬圭太は呑気に鼻歌を唄ってる。
「なぁ、いい加減に泣き止めよ」
慰めてるふうにも聞こえない声で呟いた。
「ほっといて!」
本当に何処までも口が減らないってこのことだ。
「泣き虫」
「好きに言って!」
いじめっ子にイジメられてる気分に陥る。
そのうち一ノ瀬圭太は嫌になったらしく、スクッと床から立ち上がった。
「もう誰も来ないし、出ようか」
窓に近寄り外の様子を眺めてる。
「マズッ!皆帰りだしてる!」
「えっ。ウソ…!」
驚いたものの、腰が抜けてる私は立てない。
どうやったら足が立つのか、それすらもわからない状態だった。
「早く追いつこうぜ」
窓から離れて出て行こうとする一ノ瀬圭太の後も追えない。
おかげで最後には誰も寄らなくなって、私は益々不安になった。
(このまま誰も来なかったらどうしよう…)
このイジワルな一ノ瀬圭太のことだ。
きっと自分を一人残して、音楽室から出て行くに違いない。
それでなくても私はこいつの提案には散々反対ばかりを示してきた。
反骨精神の塊で、直ぐにはオッケーも言わなかった。
(バカなことした…。こんなことになるなら言うことを素直に聞いとけば良かった…)
シクシク泣いてる私の横で、一ノ瀬圭太は呑気に鼻歌を唄ってる。
「なぁ、いい加減に泣き止めよ」
慰めてるふうにも聞こえない声で呟いた。
「ほっといて!」
本当に何処までも口が減らないってこのことだ。
「泣き虫」
「好きに言って!」
いじめっ子にイジメられてる気分に陥る。
そのうち一ノ瀬圭太は嫌になったらしく、スクッと床から立ち上がった。
「もう誰も来ないし、出ようか」
窓に近寄り外の様子を眺めてる。
「マズッ!皆帰りだしてる!」
「えっ。ウソ…!」
驚いたものの、腰が抜けてる私は立てない。
どうやったら足が立つのか、それすらもわからない状態だった。
「早く追いつこうぜ」
窓から離れて出て行こうとする一ノ瀬圭太の後も追えない。

