魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜




アリサは僕を異常だとは思わない。


アリサなら、僕を受け入れてくれる。



アリサがいるから僕は…——



——生きていける。



アリサと一緒に居られる現実。


その、事実。


今は無理でも、いつかは彼女と結ばれることだってできるんだ。


そう思えば、こんな僕を産んだ、どこの誰かも知れない親にさえ感謝を表したくさえなる。



けれど、僕はそれを望まない。


望んではいけない。




僕は、異常者だ。


それだけでいい。


ただ一心に、彼女にのみ囚われる。


ただ一人の異常者なんだと——。