以前、アサヒと再会した時のことを思い出して羞恥がこみ上げる。 けれど、アサヒは気にしていない。 「行こうか」 それどころか少し冷めた口調でそう言って、私の手を引いた。 その様子は、白い部屋で出会った時を彷彿とさせる。 アサヒ……? 不安を滲ませて見上げるも、「ん?」とこちらを窺う彼の表情はいつも通りで、更に混乱した。 私にはその顔が、本心を隠した装いにしか見えなかった。