魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜





だけど、本当にそれでいいの?



私は好き。アサヒが大好き。


そのために彼を苦しめてもいいのだろうか。


自分の首を絞めてもいいのだろうか。



ずっとずっと、本当は分かっていた。


だって、それが答えに違いないから。



望まなくても。


たとえ最悪の結末でも、歩まなければいけないのなら。


最後まで、足掻いてみたいと思っていたの。




今までは、どれだけ周りを困らせても、迷惑をかけても。


自分の欲望のためなら、忠実に。


そのためなら、他はどうでもよかった。


本当は自分が可愛いだけだったんだよ。


アサヒ、私は……



貴方を貶める悪い女だったの。




答えは目前。


掴みたくない。でも、終わらない。


糸が絡んで解けない。


道化を模して踊り狂った、辛苦の物語は、永遠に——。