“姉弟”という名に縛られた。 支えていたのは、ぐらぐらと今にも朽ちてしまいそうな不安定な柱のみ。 枷は外れた。 檻は壊れた。 鎖は千切れた。 隔たれた柵は乗り越えた。 僕たちを邪魔するものは罪と罰。 我慢していればきっと側にいられると思い込んでいた僕に、姉弟の枠を外れていいのだと。 教えてくれたただ一人の大切な子。 ああ、アリサ。 もう寄り添ってもいいだろうか。 僕には君が必要なんだ。 求められれば支えよう。 逆に僕が求めれば応えてほしい。 だから、ずっと—— ——僕の、側に……