魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜




元々、薬は服用していたんだよ。


精神がなかなか安定しなくてね、医者に処方されていたんだ。


アリサに飲ませたのはかなり強いものだから、僕でも滅多には飲まないよ。


うん、本当だよ。心配しなくても大丈夫だから。



それで、もっと別の部屋に君を運ぶ必要があったんだ。


すぐに思いついたよ、あの部屋があると。


場所を移して、君もよく知る部屋に連れて行った。


うん、あの白い部屋だよ。


幾つかある家の中で、そこそこ僕が利用していた家の一つなんだ。


だからすぐに思い至ったよ。


どうせすぐには見つからないんだ。


だったらアリサを閉じ込めて、それらしい口実を作ろうとしたんだ。


そうだよ、僕が罪を被るためのだよ。



そこまでは考えなかった?