魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜




「どう?考えは変わった?」


「はは、ここまで言われたら何も言えないよ」


偽りを感じさせない微笑を浮かべて、アサヒの瞳は宙を仰ぐ。


何から話そうかと考えているようだ。


と、不意に私に視線を合わせてきた。



「うん、やっぱり最初から話そうか」


「お願いします」


その場に2人腰を下ろして、アサヒは静かに、けれど話しづらそうに重々しく口を開いた。











全部を話すのはきついな。


けどしっかり聞いてもらわないといけないから。


そうでないと、君に怒られてしまうからね。


大丈夫、それほど長くは語らないよ。すぐに終わる。



アリサはもうある程度思い出しているよね。


なら、あの出来事がいつかは覚えているはず。


あの日はいつもと同じように……