はは、と力なく笑うアサヒに、首を横に振る。
「違う。それは擁護ではなくて、愛護っていうの」
「どちらも意味はあまり悪くはないと思うけど」
「感じ方の違いです。アサヒのやり方は守るというより、まるで、動物を可愛がると言っているように聞こえるの」
言った私に、目を瞬かせたアサヒは考え込むように目を伏せる。
まるで閉じ込めて寵愛し尽くす飼い主みたいだ。
全く、ここに来てそう感じてしまうのだ。
「動物を可愛がる……擁護ではなくて、愛護……」
「わかった?言いたいこと」
「……なんとなく、ね」
苦笑するアサヒの敗北はこの時点で決まった。
一番の理由はアサヒが私に弱いからだ。
なんともずるい手だとは思うけど、この際だから仕方がない。


