魅惑のプリズナー〜私は貴方に囚われた〜





いっそ私から血のつながりを破棄してしまいたいほどなのに、屈辱的なことに叶わないのだ、そんなこと。


ああ、苛立たしい。


それからも様々、私を諭す声が聞こえたけれど、私にとってはその全てが喧騒に過ぎない。


そうして、全部が聞こえなくなった。


限界、だったのだ。




「——……ぃ、って…」


「え?」


聞き返されて苛立ちは増す。



「っ……出て行ってっ…!!今すぐに!!」


「なぁ……っ!?」


意味が分からないと言いたげな顔。



分かっている。


私は養われている身で、文句など言えないことくらい。


それでも、仕方ないでしょう?


見るのも嫌なのだから。



お願いだから放っておいて。


何かを言おうとする両親に物を投げつけて喚き散らす。