【短編】生きてる意味を、私に教えて

慌てて振り向くと、そこには同じクラスの男子。名前は確か、櫻谷命(サクラダニ ミコト)。

「そんなところにいたら、危ないだろ?」

私は思わず『はぁ?』と返しそうになった。


危ない?

見てわかるでしょ?

私は今……自殺をしようとしているのに。


「だから、なに?」

「なに? ってなぁ……うーん。こっちこいよ?」

私は何も言わずに彼に背を向けた。

何こいつ、意味わからない。

「えっちょっ、待てって! その自殺、ストップ!」

私が自殺をしようとしてるって、わかってるじゃないか。

私は顔をしかめて

「……なんでよ」

あんたには関係ない、と一言。