【短編】生きてる意味を、私に教えて

場所は屋上の柵の前。

一歩踏み出せばきっと落ちてしまうだろう。

おのずと涙がこぼれた。


だけど……一歩踏み出せば終わる。

最後に私はそっとつぶやいた。

「ごめんなさい」


あとは、飛び降りるだけ。


もう一度、深呼吸。

――――すぅ……。

肺に空気が満たされるのを感じた。


その時だった。

「何してんの?」

後ろから誰かに声をかけられたのは……