運命の本

「君たちがここを守ってくれたのか……ありがとう」


仄矢たちは無言でお辞儀する。


「仄矢たちには、これからの戦いに役に立ちそうなものを授けよう」


「……ありがとうございます!」


強張っていた仄矢の顔は、パッと輝く笑顔に変わる。


「君たちが人を裁いていたのだな。人口が増え、一人当たりの仕事量が増えていたところだ。君たちには正規の役人としてこの仕事を続けてほしい」


「はい、頑張ります!」


「わっ私が……はい、これからも正しい判決に努めます」


二人は何か、覚悟を決めたかのような顔だった。


「レミー、仄矢たちを祭殿に案内してくれ」


「はい」


黒い羽のレミーさんは、私たちを祭殿に案内してくれる。
これからの戦いの役に立ちそうな、冥府の何か。形も使い道もわからない何かに期待を寄せた。