「魔力源破壊作戦、開始です。昼食前にはあそこにいると思います。十一時五十分頃、呼ばれるより先に行って、空操禁書と通信している現場を抑えます」
「それまで何するの?」
「周辺を見張ります。空操禁書が襲ってくるかもしれませんから」
オレガノさんと南天さんの二人は正面、後の三人は裏を見張る。
何をしているのか聞かれたら、本のためにこの建物と周辺の様子を調べている、と答える。
メモ帳に気付いたことを書き込み、真剣に調べている風に見せる。
それが続くわけもなく、後半は落書きしていた。
この妖精の絵、上手くかけたかも。残しておこう。
一枚めくり、芯を紙にのせる。
何を書こうか迷っている間に、ペンの影に気付く。
「曇ってきたね」
雲の向こうに空操禁書がいたら……。
私は灰色の雲を見つめる。分厚い雲が、隙間なく流れる。
やっぱり、空操禁書は雲を突き抜けることが出来るのかな?
油断はできない。
仄矢は古い双眼鏡を使っている。
革はめくれ、金具がくすんでいる。
しばらく見張っていたけど、空操禁書は現れなかった。
「それまで何するの?」
「周辺を見張ります。空操禁書が襲ってくるかもしれませんから」
オレガノさんと南天さんの二人は正面、後の三人は裏を見張る。
何をしているのか聞かれたら、本のためにこの建物と周辺の様子を調べている、と答える。
メモ帳に気付いたことを書き込み、真剣に調べている風に見せる。
それが続くわけもなく、後半は落書きしていた。
この妖精の絵、上手くかけたかも。残しておこう。
一枚めくり、芯を紙にのせる。
何を書こうか迷っている間に、ペンの影に気付く。
「曇ってきたね」
雲の向こうに空操禁書がいたら……。
私は灰色の雲を見つめる。分厚い雲が、隙間なく流れる。
やっぱり、空操禁書は雲を突き抜けることが出来るのかな?
油断はできない。
仄矢は古い双眼鏡を使っている。
革はめくれ、金具がくすんでいる。
しばらく見張っていたけど、空操禁書は現れなかった。