「まま…ママだぁ…」


ポロポロ流れる涙


幼い頃に出ていってしまったママ


『紅葉寂しい思いさせてごめんね…』


酷く申し訳なさそうな表情


「ううん…いいの…！」


『紅葉…』


そっと抱きしめてくれるママ


「私ね…ちゃんと頑張ったよ…パパの事…ちゃんとケジメつけた…。」


『偉かったわね。』


「でも…伶を一人残して来ちゃった…」


『…え？』


「大好きな彼氏にだってなんにも伝えられてないのぉ…」


ヒックヒックとしゃくりを上げながらママに話す


でも、ママは優しく背中を撫でて


『紅葉？よく聞いてね』