咲は納得いかないって顔してたけど、私は無理やり話を逸らした。



私だって、悠馬のことは気になる。



でも、悠馬から別れを切り出したってことは、悠馬はもう私のことを好きじゃないってこと。



自分のことを好いてない相手をいつまでも想い続けるのは、私にとって本当に耐えがたいことなんだ。



だから、春休みの間悠馬のことを考えないようにして、無理やり過去にした。



悠馬なんて私にはもう必要ない。



せっかくJKになったんだから、あいつのことなんか忘れて幸せになってやる。



そう密かに決意しながら、窓の外に儚く散っている桜を眺めていた。