私の決断は早かった。


次の日学校に着いた私に
少ない私の友達が「おはよう」と
声を掛けてきた。


「……」


私は席について俯き、
おはよう、と返さなかった。


知っている。
声を掛けてきた友達は


陰で私を罵っている事を。


「……え?」


何も言わない私をしばらく彼女はみつめていた。


でも、しばらくすると
なんとも気まずい顔をして


他の子の元へ走っていった。


やっぱり、みんな偽善者だね。


思わず笑みをこぼす。


その日から、私は笑わなくなった。


泣かなくなった。


これで、いいんだ。

-------❁ ❁ ❁-------

お昼休み。


水乃さんはひとり、席を立った。


購買に行くのかな………。


私も行こうかな……


いや、決して仲良くなろうとかいうわけではなくてね!?


そして
席を立とうとしたその時だった。


ゾワッ………


あの悪寒が私を襲った。
体の芯まで凍りつきそうな感覚ーー。


嘘ーーー。


教室にアレがいるのなんて、初めてー。


どこ、どこにいるのっ!?


それが分かれば、見なくて済むのに。


これじゃ、顔が上げられない!


恐怖と焦りで席から立てずにいる私。


どうしよう…どうしよう…!