最後のナミダ〜ヤミからヒカリへ〜

何で、橘は私の“後ろ”を見てたの?


私の後ろ。


あの時私は隣、つまり横を見てたから
橘は窓を見ていたーー。


幽霊がいた、窓を。


「魔宮?」


「へっ!?」


あぁっ!また!


もっと無愛想な返事出来ないの!?


「いや、急に大声あげるからびっくりした。」


「…そう。」


良いよ、良い感じだよ!


橘が来て、水乃さんに優しくされて
私のキャラが崩れそうになってる。


ちゃんとしなきゃ!


「魔宮。」


何回私の苗字呼んでんのよ……。



「な……!?」


その時、ふっと。


突如彼の手が私の頭の上に伸びた。


え、え!?


ち、近い……!


私達の距離は10センチくらい。


恋愛とか意識してない私でも
こ、これは頰が熱くなる。


だってこんな近くに
男の人が………!


私の頭で何か取ろうとしているのか
盛んに手を動かしている彼。


……背、高いなぁ。
わ

私もクラスの女子の中では高い方だけど
橘は私より全然高い。


っていうか、いつまで近くにいるの!?


「わり。ゴミ付いてたから。」


ホコリをヒラヒラとさせる彼。


「ど、うも。」


紛らわしい………!


「ところでさ、お前は何で授業行かねーの?」


私がドキドキしてるのもよそに、
呑気に質問する橘。


あ。
忘れてたけど、確認しなきゃ!


私の疑問を。


「ねぇ、橘ーーー。」


「ん?」


「あんたは、あの時何で私の後ろを見てたの?」